FRPのこと39 (カーボンクロス)

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 映画『スパイダーマン ホームカミング』は面白かった。

 先んじてゲスト出演した

『シビル・ウォー /キャプテン・アメリカ』で、

 この新たなおしゃべり少年ピーター・パーカーは

 戦闘相手のフェルコンに向かって

「その翼カーボンファイバー?強度と柔軟性が絶妙だね」

 的なことを言ってくれちゃったりしたもんだから

 すぐに好きになった。

 (+マリサ・トメイがメイおばさんだなんてもろに加点材料)

 昔のトビー・マグワイアも嫌いじゃなかったけど

 こういう陽のスパイダーマンはずっと観たかった。

 45歳、アメコミネタ。

 

 長年とりくんでいる大ぶりの箱形のとあるものに

 使用できないかと試しに

 カーボン(炭素繊維)クロスを使ってみている。

 最近ちょっと、ただのカーボン憧れというのもある。

 

 

 

 

 

 

 

FRP
FRPのこと38 (ガラスマット3)

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 僕はだいたいガラスマットの#300を使用。

 1屬△燭300gにした厚みということ。

 自分のつくるものに対してはこれが

 いちばん適していると思うのだけど

 防水や防蝕工事なんかだとある程度の厚みを

 出さなくてはいけないので#380とか#450とかを

 使ったりする。

 じぶんは成型屋さんの勤務経験がないんで

 わからないのだけど立体物をつくるには

 このくらいがやりやすいのではないかな。

 僕の場合はさらにクリアにする(繊維を極力消す)のと

 かたちにするのとの両立を目指すのが前提に

 なっているので。

 

 でもこれ燃やせないんです。

 ついでに樹脂(ポリエステル)も。

 だからFRPはリサイクルが難しい。

 実は近所の幼稚園が移転したあとに、

 ずっとFRP製の園児用の移動式プールを

 裁断した残骸がずっと放置してある。

 こうなってしまうととても心苦しい。

 モノや素材を選ぶうえで

 考える糧にしてください。

 つくる側としてもそういうことも

 こころにとどめ置きながらつくってると

 あんまり効率を求めてポンポンつくれる

 ようなものはつくりたくないわけです。

 ごめんなさいね。

 

 だからたくさんつくっているようなもの

 でも1個1個に一喜一憂してしまう。

 またそういう時間を共有しつつ

 つくりあげる素材でもあるのであるいは

 瞬発力のない自分には合っているのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

FRP
FRPのこと37 (CFRP)

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 これも先日のクラフトフェアまつもとでのこと。

 お父さんと会場をまわっていた鉄道好きの高1の男の子が

 僕の素材を尋ねてきて、FRPだとわかると目を輝かせて

 カーボンファイバー(CFRP)※についての博学な知識と、

 それが車体に使われている鉄道や、機体に使われている

 ボーイングの型番などをいろいろと教えて聞かせてくれたので、

 ちょうどそのとき居合わせたみんなでにやにやしてしまった。

 こういうのがあるからクラフトフェアはやめられない。

 

 そんな余韻の冷めやらぬ先日、湯浅夫妻の友人で

 近江で合流した岡山の建設機械の会社タグチ工業

 田口詠子さんに紹介がてら見せていただいた

 フリーペーパー(社内報?)をさっと開いたら偶然にも

 おお!CFRP!

 なんでもJAXA(宇宙航空研究開発機構)と共同開発で

 油圧ショベルの軽量化に取り組んで

 CFRP製のアタッチメントを使った(黒い部分)

 アームを完成させ軽量化に成功したんだとか。

 すごいねえ。

 宇宙での使用を視野に入れて

 建機をつくっているなんてなんと広がりのある話なんだろう。

 ほかにも面白いもの(スーパーガジラとか)を

 いっぱいつくっていて、

 僕らが知らない世の中の役に立ってる工業系の会社って

 いろいろあるんだなあとつくづく感心してしまった。

 この「ガジラ通信」もとても面白い。

 

 そういえば松本で会った高1の彼は『STAR WARS』の

 手拭いを頭に巻いてたっけ。

 

 

 と、この記事を書いていたら、

 インドの18歳の少年が世界最軽量の人工衛星を

 開発したというニュースが。

 もしや、と思ったら、やはり炭素繊維を使っておりました。

 

 

 

 ※ CFRP(炭素繊維強化プラスチック)

     いわゆるカーボンファイバー。

   ちなみに僕のはこれと識別する意味では

     GFRP(ガラス繊維強化プラスチック)

     いわゆるグラスファイバー、ということになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

FRP
FRPのこと 36 (刷毛)

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 刷毛(はけ)。

 僕のつくるものの大半はローラーを使うまでの

 大きさではないのでこれがある意味生命線。

 

 使用後はアセトンに漬け込んでおくし、硬化時は熱も持つので

 化繊ではなく、動物の毛のものがよい。

 太いのはたぶん豚毛。

 樹脂を塗布しながら脱泡もしていくので適度な腰の強さは大事。

 1本350円くらいするが、これを一回使っただけで

 うっかり固めてしまった日には涙ものである。

 夏は要注意。

 

 一方、仕上げ塗りには普通に

 タミヤのモデリングブラッシュ(右下)を使っている。

 

 

 お出かけの本日は日曜らしい日曜だったのだが、

 結局その前に早朝よりひと仕事やり終える。

 

 

 

 

 

 

 

FRP
FRPのこと 35 (シロナガスクジラ)

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 先週は東京にも行ったのだけど例の54年ぶりの11月の初雪の日でとても寒かった。

 

 そんな中、上野の国立科学博物館で開催中の

『ラスコー展 クロマニヨン人が残した洞窟壁画』へ友人が連れていってくれた。

 なかなか見ごたえがあって面白かった。

 中でも道具をつくる映像が面白くて食い入るように観てしまった。

 

 展示の中で赤色砂岩でできたランプというのがあって、

 ランプの作家としては人類史上最初期のこれについつい反応してしまい、

 ぽってりした大ぶりのスプーンみたいなカタチなんだけどシンプルな造形で、

 洗練されたクロマニヨン人の美意識とセンスには感心させられてしまったり。

 そのランプ、窪みに獣脂を燃やして使ったらしく、

 真っ暗な洞窟の中で絵を描いたわけだから照明効果としての実用度は高かったわけで

 ついつい何万年前のそういう情景を想像してしまったり。

 シカ肉はジューシーだったかな?とか。(いらん駄洒落)

 

 それから内容とは別に洞窟のレプリカや1/10スケールの模型はFRPなので

 ついついそちらにも目がいってしまうのは職業病。

 さらに会場を出たら目の前に原寸大のシロナガスクジラの模型があって、(有名なんだね)

 夕暮れのライトアップと背景のいちょうの黄色とがあいまって壮観だった。

 で、もちろんこれまたFRP製なわけで、

 調べたところ千葉の湯浅レジン工業というところがつくっておりました。

 僕は成型屋さんで働いたことがなく独学で始めてしまったので、

 一度こういう仕事も経験してみたくって

 バイトでもなんでもいいから雇ってくれないかなと常々思っているのだけど…

 

 

 11月ももうおわり。

 最終日の今日もせっせとランプ(ほか)をつくっておりました。

 みなさんがどういうふうに生活の中にとりいれてくれるのだろう?

 などと思いを馳せながら。

 

 

 

 

 

 

 

FRP
FRPのこと 34 (ガラスマット2)

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 おさらい。

 

 ガラス繊維(グラスファイバー)は、石英ガラスなどの無アルカリガラスを繊維状に加工したもの。
 これを樹脂に混合して固めることで、プラスチック単体よりも強度が増す。
 これを繊維強化プラスチック(FRP)といいます。
 FRPとは、Fiber Reinforced Plastics の略。

 

 

 ガラス繊維はシート状になっていて案外ごわごわしているので、樹脂を含浸(がんしん)させる際

 平面に張りつけるのには問題ないのだが、曲面やコーナー部、段差に張る場合には

 どうしても浮きができてしまう。

 昨日失敗したコンシェードのシリコン型の先端部分の段差にはフィットしやすいよう

 指先で揉んでガラスの繊維を少し断ち切ってほぐすことによって対応した。

 案の定今回はうまくいった。

 

 

 ペンダントシェード、日本シリーズのおかげで夜のソケット加工などはなかなか捗っている。

 こういう根気がいるけど「ながら」でもできなくもない仕事は実に野球と相性がいい。

 サッカーではこうはいかない。

 日ハムの連勝でどうやら7戦目までもつれそうだし、こちらは万端。

 肝心のFRPの方はこれからの巻き返しにかかっている。

 




 

 

 

FRP
FRPのこと 33 (ボウリングピンサイン)

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 新潟の弥彦神社近くのラビットボウルの巨大看板。

 

 この手の巨大ピンはたいていFRP製かと思われる。

 先月の打ち合わせの折にたまたま通りがかっただけで中は見ていないが外観からして

 なかなか雰囲気のある老舗のボウリング場という感じだった。

 

 ボウリング場というとクリント・イーストウッド監督の前々作、

『ジャージー・ボーイズ』(2014・米) を思い出す。

 このミュージカル映画の主役60年代アメリカの人気バンド、

 フォー・シーズンズの名前はボウリング場の名前からとられている。

 

 ちょうど今週からイーストウッドの新作『ハドソン川の奇跡』も公開されるので

 そちらも観に行きたい。

 本日もお待たせの仕事いくつか仕上げたし

 そろそろ好きな映画をさっと観に行けるくらいの日常を取り戻したいのだが。

 あやかるべきは巨匠(86歳)の早撮りの仕事っぷりかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

FRP
FRPのこと 32 (004)

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 前回の警官につづくFRPの人形シリーズ。(昨夏撮影)

 宮城県石巻駅周辺に配置されている石ノ森章太郎の『サイボーグ009』の

 キャラクターたちの中から一番好きな004(アルベルト・ハインリヒ)。

 もちろん009までの9人全員の本名を今も言える。

 

 愛読しているガラス作家の左藤玲朗さんのブログ(業務日報)をここ3日ほど見れていなくて

 さっき読んでたら僕の名前を出してくれていて腰を抜かした。

 石巻の観慶丸本店での展示が始まっている。

 いや、いずれ自分も展示をさせていただきたいと思っているので本当はこういうときに

 下見がてら行くのが一番いいのだけど、さすがに今回は展示の狭間で厳しかった。

 

 今日の記事からリンクしてある対談ではあいかわらずためになることを言ってくれていて

 ほんとうに素晴らしい。

 

 

 昨日は四日市で集合し8月の埼玉のやいちでの3人展の打ち合わせ。

 こちらもちゃんと日程が決まったので news の項の schedule 2016 でご確認を。

 

 

 とにかくまずは東京みずのそらの『浮遊』

 毎日「やばい」が口癖。

 FRPでみんながやってないことをしたい。

 

 

 

 

 

FRP
FRPのこと 31(警察官の人形)
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 ちょうど一週間前、大叔父のお葬式があり車で松本から静岡へ直行。
 道中の富士川町のあたりだったか、ぽつんと立っていたFRP製のおまわりさん。
 後姿にやけに哀愁が漂っていたのでつい車を停めて近寄ってしまった。
 顔を見たらさらに哀しげだった。

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 破損した胸元からはガラスクロスがむき出しになっていて、道具を積んでいたので
 よっぽど修理してあげようかと思ったが、もちろんそんな時間はなかった。
 だれかせめて顔の剥げた塗装くらいは塗り直してあげたらどうだろうか。

 そういえば手塚治虫の『ブラック・ジャック』にこの警官の人形が出てくる
 エピソードがあったような気がするが…
 もしかしたら『ミッド・ナイト』かもしれない。

 この日の静岡も午前中から雨が降り出したが、
 今日もそんな空模様でいつ降るかと気にしながら制作していたが結局一日もった。
 一日16時間コースに突入しているが、今朝は4時半起きが効いた。
 朝って最高。
 





 
FRP
FRPのこと 30 (河川看板)

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 先週末の搬出の折の10cmの看板のメンテナンスは結局2日で終わりきれずに
 そのまま名古屋にお持ち帰り。
 土曜は脚立にのぼって取り外しに四苦八苦。
 固定してあるねじの頭はつぶれてて全然まわらないし、つけたの誰だよー。
 5年前の自分です。
 日曜は熊谷幸治さんの土器ワークショップ(この日は野焼き)があいかわらず面白そうで
 すっかりそちらに気をとられて見学していたせいもある。
 しかし、数年ぶりに外してみたら高い場所に設置してあるため気づかなかった
 コーナー部の割れが見つかったので傷みが大きくなる前のちょうどいいタイミングだった。
 現在修理中。



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 そんな松本滞在中に、10cm のそばを流れる女鳥羽川の看板がFRPであることを発見。
 劣化具合や割れ方などを説明するのに実にわかりやすい教材。
 でもここまできてしまえばこれはこれでおおいに味。
 上から落下する心配もないし。


 10cm の看板は月末のクラフトフェアまつもと出展の折に持参して取り付けてくる予定。
 ちょうどフェア前日にはわれらが熊谷先生による皆川明さんらとのトークもあるので
工芸のウチソト展)がんばって制作して前日入りしたい。






 
FRP
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