高松制作日誌 (編集版)
 この編集版は、今年の9月4日から10日までの1週間毎日更新していたブログを
 日付順に見ることができるように編集し、若干加筆したものです。 




 8月25日 月曜日 (1日目)
 
 DSCF8885.JPG
 レンタカーのライトバンにパンパンの荷物を積み込んで日曜の夜中に出発。
 名古屋のアトリエからふつうのスピードで走って4時間ちょっとでついてしまった。
 車で直行したのは初めてだったけど、高松意外と近い。
 今日は甲子園大会決勝の日。
 朝9時の待ち合わせまでひとつ手前のパーキングエリアで車中、ひと寝入りする。

 さて、今回の現地制作だが、実は女木島ではない。
 さまざまな観点から、制作場所がどこがいいか話し合った結果、
 同じ高松でも内地の家具工房 ANTIPOEME の松村さんの工房の一角を
 制作場所として使わせてもらうことになった。

 名称未設定-4.jpg
 着くなり、こちらの下準備と並行して松村さんに制作していただいた「木型」と対面。
 僕がべニヤ板で試作していた型とはもちろん大違いのしっかりしたもの。
 さらに、後々内側に抜いていくための手順を考慮してテーパー(先細り)にしてあったり、
 合板でつくられたものとはいえ、これそのもがもう作品のよう。

 名称未設定-5.jpg
 この日はこれをいったん解体して個々のパーツに分けて、両面テープを貼り、
 さらにポリエステルシートを貼りつけていく作業。
 松村さんにも手伝っていただき、夜の7時ころまで。
 松村さん、以前は桜製作所にお勤めだったと聞きなるほどその技術に納得。
 今回もう1人お世話になる建築家の岡さんとのユニット(こんぶ製作所)では
 会場構成の仕事などもおこなっており、
 先日のくるみの木の阪急うめだでの30周年の催しのときもこの2人の仕事によるもので、
 そういえば百貨店の催事場ならぬ会場だったなあとあらためて思い返してみる。

名称未設定-6.jpg
 さらに再度そのパーツを組んでいくのですが、この日は、全体の組み立てまではいかず
 9時ころまででひとまず終了。

 制作場所については、ほかにも
 1.女木島で、
 2.型を送ってもらって名古屋で、
 3.  高松の別の場所で、
 という案も出ていたのだけど
 あらためて今回の制作の基盤はこの木型にありきを再認識し、
 どう考えても、この場所でしかできなかったなあと実感。
 
 お昼にはもちろんさぬきうどん。
 松村さんのお昼のスケジュールが許すかぎり、いる間毎日違うところに連れて行ってくれるとか。
 嬉しすぎる。
 初日は「さか枝」。
 1時過ぎなのに大賑わい。




 8月26日 火曜日 (2日目)

DSCF8851.JPG
 ANTIPOEME 奥につくっていただいた作業場。

 今回の最大の問題点は湿度と気温の高い夏場の制作であること。
 そこで最低限の条件が、ある程度気密性の高い空間をつくってエアコンを使って
 除湿しつつ温度も下げることだった。

 さいわい松村さんが直前になって格安の冷房専用機ををホームセンターで見つけてきてくれた。
 ただし6畳用のものしかすぐには手に入らなかったので、なんと2台も購入。
 これまたぎりぎりだが、この日はそれを業者が取り付けにくる日。

 午前中は、明日から始められるであろうFRPの張り込み作業のための段取りと、
 木型のつなぎ目にテープを貼る作業。
 午後からは取り付け業者の初老のご夫婦がやってくる。

 1週間で取り外してしまうエアコンを2台もとりつけるなんて、たしかに訝しい。
「死体でも解剖するんじゃないか」ってぽろっと奥さんが口にしたのも、まあ頷ける。
「来月、女木島(めぎじま)で展示があって」と説明したら、
 そこは芸術祭も開催されている高松市民だけあって、あっという間に理解していただきました。
 長年連れ添った夫婦のあーだこーだ言い合いながらの設置作業も無事終了。
 DMを渡したら、おじさんたちも見に、というか会いに来てくれると言ってくれました。
 ちなみにエアコンは松村さんと岡さんがこのあと始める本屋さんで使っていただけるそうなので
 無駄にはならなくてよかった。

 夕方からは松村さんと木型の残りの組み立て作業をし、
 残りのテープ貼りも終えて、除湿の用意もでき、いよいよ翌日から樹脂の作業に入ります。
 明日はようやく晴れてくれそう。


 今日のお昼のうどんは「上原屋」。
 僕は野菜のかき揚げが好きなので行くところでほぼかき揚げを食べたが
 今回行ったお店ではここのかき揚げがいちばんだった。
 あと、七味も絶品。




 
 8月27日 水曜日 (3日目)

DSCF8850.JPG
 朝から快晴。
 ANTIPOEME は浄願寺山、野山、峰山と連なるふもとの、国道からちょっと入って、
 え、この先入って行っていいの?て感じの細い道を少し上っていった先にあるので、
 初日に教えてもらっただけでは、すんなり辿り着くことができず、2日目はかなり、
 この日も少しだけ迷ってしまった。
 すれ違いはもちろんできないので、前からいつ車がくるかどきどきである。
 山登りもできるそうなので、天気も良くなったことだし、
 なんとか制作のめどをつけてぜひ滞在中にこの先に上ってみたい。

名称未設定-2.jpg
 まず最初に即席で仕切ってもらった作業部屋を密封しつつ、出入りができるように
 養生シートでつくってくれたドアのところにビニールをはり除湿対策。
 ネタ場と名古屋で用意してきたガラスマットを用意したら、
 コーナー部からライニング(FRPを積層)していく。

DSCF8860-(253x190).jpg
 型のコーナーアール(角の丸み)は松村さんの提案で当初の10ミリから6ミリに変更した。
 たしかに丸みが大きいほど、角部はエアを噛みにくいのでやり易いことはそうなのだが、
 これにさらにFRPの厚みが加わったカーブとなるので、
 見た目のシャープさはずいぶん変わってきたことだろう。
 これも直前に電話があったのだが、こいうところの抜かりがないのはさすがですね。
 共作という今回の面白さはまさにそこにあるなあ。

 とはいえ、このあたりから想定よりライニングの手間がかかることが発覚。
 朝の7時から始めた作業も昼休憩のみで、気がついたら夜の8時半。
 この日にコーナー部は終えておきたかったのだが、翌日に持ち越し。
 ただしドライ設定による除湿はまずまず良好のようだ。
 これ、2台じゃなかったらだめだったかも。

 お昼は「しんせい」で冷やかけうどん。
 連日のさぬきうどん、何より安いのがいい。
 そう思うと、名古屋の食べ物ってけっこう高いな。





 8月28日 木曜日 (4日目)

DSCF8869.JPG
 昨日の遅延を挽回しようと道にも迷わず6時前には出勤したのに
 2日間晴れると言っていた予報も外れて朝から雨である。

 この外気の湿度100%下で果たしてどれくらい除湿が有効か。
 が、しばらく様子をみたところ、エアコン2台体制が効いているのか
 意外にも、湿度をけっこう下げてくれている。
 悪くない。
 半信半疑ながらもとにかくコーナー部のライニングの続きを敢行する。

DSCF8875-(480x640).jpg
 前日に張り終えた面をペーパーで目荒らししたら、いよいよ広い面のライ二ングに。

 すでに夕方になってしまったので、一番面積の多い屋根の部分は松村さんにも手伝ってもらう。
 せっかくなので張り込む作業も経験してもらいました。
 FRP初心者にしてはかなり難易度が高いはずなのに、なんと呑み込みの早いことか。
 慣れてしまえば僕なんかよりよほど上手く仕事しそうである。
 こういう人って、こんな短時間でもちゃんと仕組みから理解してやっているような気がするなあ。
 それが感覚的なものであれ。 (ちなみに35歳・3児の父)
(FRPの部分は作業に専念していることもあり、写真をすっかり撮り忘れていた)

 脚立に上っての作業は無事終えられたので、ここからは1人でもなんとかなりそう。
 松村さんは打ち合わせに出かけたので、夜の部、もうひと踏ん張り残業することに。
 できれば、今日中に全面張り終えたい。
 
 まあ、12時くらいにはなんとか終わるでしょうと踏んでいたのだが、
 さすがに疲れて一定のペースでは無理だったか、夜中の3時までかかってしまった。
 でもなんとかやり終えた。
DSCF8894.JPG
 ※ 翌日の証拠写真。

 この日のお昼のうどんはお目当ての店がお休みだったので、うどんと書かれたのれんだけで
 看板も出していないような、おばあちゃんが麺をうっているというお店へ連れて行ってもらった。
 意外と毎日通うならこういう店かもしれないね。
 でも、単なる揚げ玉のかたまりみたいなほぼ具なしのかき揚げ?にはおどろいた。






 8月29日 金曜日 (5日目)

 DSCF8890.JPG
 
 昨日はいささか過酷だったが、朝はすっと起きることができ8時には作業を開始。
 2順目のライニング作業のためにいったん全面をグラインダーでサンディングしていきます。

DSCF8877.JPG
 その前に粉じんが舞うのであらためて部屋全体を養生。
 もちろんこのときはエアコンはストップし、ナイロンヤッケを着て完全防備で。
 が、これがいけなかった、3時間ほどやってたら軽い熱中症気味に。
 なにしろこの2日間が温度を下げた中での作業だったからなあ。
 部屋の中も雪が積もったように真っ白。
 さすがにダウン、お昼から3時間ほど仮眠をとる。

 DSCF8880.JPG
 香川のホームセンター、「西村ジョイ」 成相店(なりあい)。
 この日も休憩前に壊れてしまった湿度計を買いに走る。
 いろいろ用意して高松入りしたつもりだったが、滞在中何度も通うことになった。
 何かあっても、ここにFRPの材料一式が売っているのは初日にチェック済みなのだ。
 例の冷房専用機もここのほかの支店で見つけたそうだ。
 やるなあ、西村ジョイ。
 しかし女木島でやっていたら一体どうなっていたことだろう?
 
 以前にも書いたが、今回女木島(めぎじま)で展示をするひとり熊谷幸冶さんは、焼き物でも
 昔ながらの手法で土器をつくる作家。(自称縄文人)
 すでに女木になん日も滞在していたようで、そこで採れた土を使って、そこにあるもので
 その場所で焼き上げてしまうらしい。
 4月の打ち合わせの時も、みんなで燃料となる落ち葉を集めてごみ袋につめこんだものだ。
 当日はワークショップをやるらしいのでぜひ参加してみたい。
 それを思うと材料と道具がないとなにもつくれないのがFRPの哀しい性。
 しかも今回はエアコン付きである。(自称現代人)

 さて、補足のガラスマットが必要になったので、のんびり裁断作業、体調も徐々に回復。
 2順目のライニングに手をつけたが、この日は無理をせず、夜の8時ころにはあがる。
 高松に来る前もいささかハードな日程だったので、さすがに疲れがでてきたか。
 でも、明日はうまくいけば型抜きまでいけるかもしれない。

 そんなこんなで本日、お昼には食欲がなくて、うどんは食べられず。





 8月30日 土曜日 (6日目)

DSCF8905.JPG

 この日の目標は型を抜くところまでいって、夜、中打ち上げをすることだ。
 今回の制作はまずそれがうまくいくかどうかにかかっている。

 前日の続きで2順目のライニング作業。
 2回に分けるのは、一度に何枚もガラス繊維を積層すると硬化時に発熱する量も多く、
 変色したり、変形したりする原因になるから。
 この2順目は1回目より積層する枚数も少なく作業もずいぶん早い。
 また、前日のサンディングで余計な段差を削っており、そこの仕上げの役割も果たす。

 と、余裕をかましていたら、いつものごとく作業が遅れだしたので、助っ人を呼ぶ。
 この5日間、美術館の展示の搬出・解体作業に出向いていて会えなかった
 松村さんの10歳下の弟、真(しん)くんである。
 朝、松村・兄から「弟、自由に使ってください」とのメールをもらっていた。
 兄とおなじく、ぶっつけでライニングをさせてみたがこれまた、要領がいい。
 おかげで1時ころには、張り終えることができた。(このあたりの写真もない)
 
 3時ころ、松村・兄が戻ってきたので、硬化確認したあと、試しに一か所型を外してみる。
DSCF8907-(640x480).jpg
 即席のとってを使って。
 ひとすじの光が差し込んだ瞬間はちょっと感動的でした。
 抜けた〜。

 うまく抜けることがわかったので、全部抜くのはひとまず後回しにして、
 表面の仕上げペーパー(1回目)を優先させることに。
 型がついている状態の方が押さえが効いてベルトサンダーでペーパーをあてやすい。
DSCF8892.JPG
 ここでも真くんが活躍。
 おっさんは完全にへばってました。

 さて、夜の7時ころから再び松村・兄に登場していただき、型外し再開。
DSCF8897-(480x640).jpg
 場所によってはかなり苦戦した個所もあったものの、2時間ほどで無事終了。
 最後に外した小さな1ピース。
 真くんも最後まで付き合ってくれました。
 いやあ、お疲れ様でした。

 それにしても、こんな工法で果たして(このサイズが)うまくいくかどうかずっと心配
 だったのだけど、どうにかこうにかうまくいってくれて本当にほっとした。
 このあと松村さんと今回はじめてお店で一杯やり、仏生山温泉(ぶっしょうざん)へ行って
 ひとっ風呂浴びたあと、岡さんも加わって3人で祝杯をあげた。
 今回の作品はいちおう僕名義ではあるけれど、
 実行委員でともに作り手でもあるこの2人との合作みたいなものなのだ。
 正直、2月の最初の打ち合わせの時点ではこういう展開になるとは思わなかったし、
 この2人も、実力のわりにずいぶん控えめな性格なので、
 ほんとにちょっとした発言やらがなかったら、ずいぶん違う方向にいっていただろうなあ
 とつくづく思うのだった。
 でも、まだまだ終わりじゃないので、明日からは仕上げの作業に入っていきます。
 少し寝坊する予定。

 この日のお昼は先日お休みだった「中西うどん」へ真くんが案内してくれました。
 うわさどおりのぷりぷり麺に香りの高いいりこだし。






 8月31日 日曜日 (7日目)

DSCF8837.JPG

 本日は遅めの10時出勤。
 今日で、8月も終わり。
 当初、この日に帰る日程を組んでいたのだが、さすがにあと2日間延期。(終わるかなあ)
 結局、まともに晴れたのは水曜と、この日のみ。
 この除湿作業部屋でなければうまく制作できなかったかもしれない。

DSCF8930-(640x480).jpg
 仕上げの作業に入る前に、型抜きを優先するため先送りをしていた底面折り返し部分の
 補強ライニング作業。
 硬化したらバリをカットして仕上げていく。

 昨日、すべての型が外れたのだが、想定以上に軽い重量に仕上がった。
 いちおう今回の目標は必要最低限の強度だったので、その点はクリア。
 おかげでこのあとの作業性がずいぶん楽だった。
 1人でもどうにかこうにか、横に倒したり、起こしたりが可能だからだ。
 女木島への搬入もなんとかなるだろう。
 ただ、台風なんかきたらあっさり吹っ飛ばされそうなので、それは祈るのみ。

 DSCF8933 (480x640).jpg
 補強作業を片面やり終えたら、今度は内側のペーパ−がけ。
 ひたすらペーパー、またペーパー。
 ベルトサンダー帰ったら絶対壊れるだろうな、これ。
 実は、さんざん繰り返した試作も、型を抜くところまでは実験済み(もちろん縮小サイズ)
 だったが、そこまでに終始してしまい、その後の仕上げまでは手抜かりだったのだ。
 想定外の重労働になってしまい、気がつけばあっという間に夜の11時。
 用意してきたペーパーを使い切ってしまった時点で、明日に持ち越し。
 これ、明日一日でなんとかなるだろうか?
 ほんとに「わからないことをやる」と「面白い」は表裏一体。
 宿に帰ってペーパーの裏張りをして就寝。

 本日のお昼は、持参したコンビニ弁当なのでうどんはお休み。





 9月1日 月曜日 (8日目)

 
 毎日通ったこの工房もあと少し。
 いちおう明日完成の見込み。
 ここに上ってくる少し手前にちょっと目につく県営住宅があって相当古そうなんだけど、
 ペンキの塗り直しをしている最中らしく、それが済んでる棟は、わりとかっこいい建物に
 見えるので、松村さんに聞いたところ、香川は丹下健三が絡んでたので、
 けっこう建築もいいものが多いのだとか。
 うーん、もっとゆっくり遊びに来たいものだ。
 結局、山登りもできなかったし、この近くの栗林公園(りつりん)も行けなかったしなあ。
 そんなわけで10日間の女木島滞在は途中で脱走するかもしれないので、
 友人知人諸氏で遊びに来られる方はできれば事前にご一報ください。

DSCF8935-(480x640)-(2).jpg
 この日は前日の反復作業、底面折り返し部分の補強、それから内側のペーパー。
 何とか、今日中に内面の上塗り作業までいっておきたい。
「ツインエアコン」も最後までがんばって働いてくれた。

 夕方粉まみれになって苦戦していると、同じく女木島で展示をする岩谷雪子さんが現れた。
 今日から何日か滞在されるらしく、女木島帰りに寄ってくれたのだ。
 ひとまず、作業を中断、みんなでごはんを食べに行く。

 岩谷さんは植物を使った作家なので、同じ季節に生息する植物を調べるために、いちはやく
 去年の今頃から女木島に下見に来ていたと聞いている。
 4月の打ち合わせでいったんは僕が展示をすることになった展示場所(「第2浴場」)で
 いったいどんな空間を生み出してくれるのか、とても楽しみだ。

 ちなみに、同じく女木島で展示をする吉田次朗さんは本会期中に、
 沖縄や、高知のM2さんでも展示があるようである。
 すごいエネルギーですね。
 M2には同じ四国なので、見にいきたいなあ。
 やっぱり中間、脱走するかもしれない。
 
 この日の夜食べに行ったのは「たあちゃん」という骨付き鳥のお店。
 高松はこの骨付き鳥が有名で、以前にも2件ほど食べに行ったことがあるのだけど、
 だいたい親鳥と雛鳥があって、親鳥の方はけっこう固いのだけど、
 ここのはぷりぷりしてて美味しかった。
 4、50分かけて焼くので時間がかかるのだけど、それでかもしれない。
 昔からやってる店らしく街中のこぎれいな店とは違うし、場所もちょっと行きにくそう
 だけど、酒飲みにはたまらん店なので、おすすめ。
 このあとも戻って仕事じゃなければ、飲めたのだが、残念。

 本日のお昼は1人だったので唯一場所を覚えていた「中西うどん」2回目。





 9月2日 火曜日 (9日目)

DSCF8921.JPG

 くしくも高松滞在制作最後の晩はお世話になった工房で作品につききっりに。
 残りのペーパー作業を終えたのが深夜2時ころ、
 事務所で仮眠させてもらった後、内側の仕上げ塗り。
 1回目の仕上げ塗りが硬化し始めた頃合いを見計らって2回目。
 これでようやく本日完成の見込みがついた。

名称未設定-2.jpg

DSCF8955-(640x480).jpg
 9時ころ机に突っ伏して眠っているところを松村さんに起こしていただく。
 締めの作業はぜひとも手伝っていただきたくお願いしていたのだ。
 普段家具を仕上げている松村さんにとっては仕上げのペーパーがけはおてのもの。
 最後まで贅沢な助っ人でした。
 
 DSCF8955 (640x480).jpg
 さてさて散々好き放題に作業させていただいた場所もきれいに片づけて撤収。
 臭いと、粉じんの凄まじいFRPの作業、よくぞここまで自由に使わせていただけました。
 つくづくこの場所じゃないと出来なかったことを実感しつつ
「なんとかカタチになりましたー」と互いの労をねぎらう。
 結果として2週間くらいかけて、余裕をもってできたらよかったのだけど、
 限られた時間と予算の中で、なかなかハードだったけど、精一杯取り組みました。

DSCF8961.JPG
 あとは女木島というロケーションで展示して、
 そして、できればたくさんの人に観ていただいて、それで初めて出来上がるもの。
 こればっかりはどうなるかわからない。



DSCF8965.JPG
 お昼には少し遅くなったけれど、最終日にもちゃんとうどんをいただきました。
 松村さんの愛車に誘導されて、この日は車で少し走って屋島まで。
 四国村にある「わら家」へ。
 途中「釜揚げうどんが食べたい」といったのを覚えていてくれたんだね。
 あらためて、滞在中お世話になりました。
 そのまま高速道路に乗って帰路につく。
 さよなら高松。
 次は女木島で。



 高松制作日誌 おわり





 
高松制作日誌
| 1/1 |