段取りが大事 2
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 さらに「家」の試作は続く。

 先日の打ち合わせで詰めたことを盛り込んでより本番に近いやり方で。
 強度のことを考え、型もこれまでの試作よりバージョンアップ。
 そして、前回よりももうひと回り大きく。

 木型を組む前に、両面テープでポリエステルシートを貼りつけていく。
 実寸ではしわにならないように相当気をつけねばならないだろう。
 根気のいる作業になりそうだ。

 もう8月…





 
making
ふと思う
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 13年ほど前に突如として個展をしました。
 どうしてもしたかったのです。 
 やむにやまれずという感じでした。
 DMは10枚くらいしか出す相手がいませんでした。
 それがスタートでした。

 なので、たとえ年に1回しかできなくても、自分の制作活動のメインは個展をすることです。
 そういう気持ちは、アートのときも工芸のものをするようになってからもかわりません。


 ※ 2、3日ほどメールの返信等遅れるかもしれませんがよろしくお願いします。





 
 
information
高松へ

 一昨日は、瀬戸内生活工芸祭 の最終(個人的な)打ち合わせで高松へ。
 
 前回訪れたのは4月だったので夏の高松は初めて。
 展示会場となる女木島は海水浴シーズンで、こじんまりとしたビーチはなんとも居心地が良い。
 お昼どきということで、海の家「つるや」さんでまずは腹ごしらえ。
 エビとタコのたっぷり入った焼うどん、さらに食後にいただいたところてんが絶品。
 お店の方のお母さんの手づくりだそうで、すぐそこで採れた海藻(テングサかな)をもどして、
 というから当然、無添加で、自然の風味だけなんだけど、とても美味しかった。
 
 さて、仕事、仕事。
 今回、メインのものは現地制作ということで、制作場所や、最終的な段取りを詰めていきましたが、
 ここは砂浜の色が本当にきれいで波打ち際のこのあたりでもなんかできないかなと、
 あとひと月半ながらあれやこれやとまたアイデアが湧いてきて、困りました。
 
 すでに現地制作に入っている土器の熊谷さんには残念ながら入れ違いでお会いできず。
 考えてみると彼のつくる土器と僕の扱うFRPとは
 その素材としての歴史に数千年以上のの隔たりがあるのだなあと帰りのフェリーで考える。
 

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 プログラムにも記したように今回は女木島での展示で、小さな家をつくります。
 ふだんはFRPらしからぬ小さなものをつくっている僕にとっては、
「小さな」とはいえ家は家、不慣れな大モノであることにはかわりません。
 そこで実行委員でもある、岡さんと、松村さんのおふたりに協力を仰ぎました。
 それぞれ、建築家と家具職人でもあり、前回に引き続き今回の会場構成も手掛けます。
 島から戻って今度は松村さんの工房へ。
 
 今回松村さんには、FRPを張り込むための木型をつくっていただきます。
 これが最終的にうまく抜けないと話になりません。
 が、あらためて、彼の工房を訪れて彼の丁寧で緻密な仕事(の一端)を見たら 
 型は作品としては残らないわけですから、これは贅沢な仕事を頼むことになったなあと、
 かえってこちらが身の引き締まる思いになりました。

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 打ち合わせを終えた後は、岡さんの営む、仏生山温泉で、一日の汗を流して、リラックス。
 風呂上りに岡さんと何気ににかわした会話にも制作の助けとなるヒントが。
 
 今回は日帰りでの高松滞在でしたが、入念な打ち合わせができ、
 まだまだクリアしなくてはならない課題もあるものの、
 来月の制作本番が楽しみになってきました。








 
notes
お詫び
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 ちょうど2年前の夏の個展以来、
 まとまった制作ができなくなってしまっている小さなデスクライトのシリーズ。
 この間、5度のクラフトフェアと2度の個展でも、あらたに制作することができず、
 (昨年暮れに個展の補てんで数個のみ(非定番品)をなんとか制作しましたが)
 すでに一部お店の注文分が3年を経過してお客様にたいへんご迷惑をおかけしています。

 以前にお知らせしましたように年内の2つの展示の予定を終えましたら
 来年以降の個展や企画展、クラフトフェアなどの出展をひとまずお休みする予定でおります。
 また、昨秋以降、原則的にお店からの新たな注文を受けてはおりません。
 したがって、少しずつではありますが今夏も残りの注文分のものもお渡しできつつあります。
 
 ただ、とても制作が困難になってしまったうえ夏場の制作が向かない上記デスクライトについては
 引き続きお待ちいただき今秋以降の制作になってしまうかもしれません。
 みなさんにはたいへんあたたかいご理解をいただいたうえに制作活動を続けておりますが、
 さすがに常識的な納品期限からも逸脱していることは重々承知しておりますので、
 あらためてお詫び申しあげます。

 また、それらの実情をふまえたうえで、
 どういうかたちで来年以降の制作活動をしていったらよいかを現在検討しております。
 どうぞよろしくお願いいたします。

 

 
 
 
information
FRPのこと 9 (カーボンバット)

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 昨日のプロ野球日本シリーズ第2戦は甲子園だったんですね。

 甲子園球場といえば、昨年の夏、実に21年ぶりに連れていってもらいました。

 全国高校野球大会の準々決勝を、第3試合の終わりころから観戦。
 しかもその日は、第3試合までが全部1点差の熱戦続き。

 第4試合の富山第一と延岡学園(宮崎)との試合も2度の逆転劇の末にナイター延長に突入し、

 11回裏に延岡学園が5−4でサヨナラ勝ちという試合展開。
 ちょっと観て帰るつもりがどっぷり試合にのめりこみ、おおいに満喫。
 ドーム球場にはない気持ち良さも、子供のころ通った旧ナゴヤ球場を思い出させてくれました。

 ちなみに21年前に来たときは、阪神タイガース湯舟のノーヒットノーランを目撃。

 
 さて、前ふりの末に何が言いたかったかというと、
 軟式野球やソフトボールで使われるいわゆるカーボンバット、これもFRP製だったりします。
 
 木製や金属バットのプロや高校野球(硬式)には、関係なかったですが…

 
 梅雨が明けたらもうすぐ本格的な夏がやってきますね。






 

FRP
FRPのこと 8 (ハンドレイアップ)
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 ちょっと広めの面積に取り組もうと思い、何年かぶりにローラーのしまってある缶を開けたら、
 中のアセトンがすっかり干上がっていて、モヘアの部分が妙ちくりんな色になっていた。
 幸いちゃんと回ってくれたので、助かったのだが、それくらい久しぶりに使うってことは、
 その間、刷毛(ハケ)だけでずっと小さなものをつくり続けていたんだなあ。

 こうして、ローラーや、刷毛で樹脂をガラス繊維などに含浸させて積層し成形していく方法を
 ハンドレイアップ成形といいます。






 
 
 
FRP
FRPのこと 7 (ガラスクロス)
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久々に材料のこと。
ガラスクロス。

ランダムにガラス繊維が編んであるガラスマットに比べて
縦横にクロスして編んであるのでガラスマットと併用すると強度がよりアップする。

成形時の柔軟さでは劣るので、ぼくは普段あまり使わないのだけど。
今やっている試作で導入してみている。

扱うときにチクチク刺さらないのが嬉しい。



 
FRP
段取りが大事。
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 先週、制作してたあるものは、段階的な試作をすっとばして実作に入ってしまい痛い目に。
 あと戻りができないのがFRPの弱点でもある。
 
 こちらは瀬戸内にむけて、何個目かの試作用の型の制作。
 べニヤで型をつくり、 縮小版を制作して本番への見通しをたてていきます。
 果たして、このやり方が、10倍のサイズにしたときに通用するのだろうか。
 場合によっては、発想の転換がもとめられるかもしれない。
 もう少し段階的実験が必要。
 さあ、時間がないぞ。

 でも、これをやっていると、昔つくった犬小屋を思い出す。
 あのときは屋根にFRPを貼った。
 
 
 左藤さんとこの子、もらいて見つかるといいですね。



 
making
ちょっとこだわりすぎていた
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 昨日の土曜日は、久しぶりに自分の仕事はお休みにして、
 気分転換もかねて友人宅の改装工事のお手伝いに豊田まで行ってきた。
 土壁を塗る前の竹を編む作業(竹小舞掻きというらしい→
 をさせてもらったのだが、これがとても面白く、
 なんか普段使ってない脳がおおいに活性化された気がする。

 自分の仕事も何かをつくる仕事にはかわりないのだが、
 一人でやっているため、ともすると狭い視野に陥りがちになることもよくある。
 ここ1、2週間わりとそんなだったかもしれない。

 そういえば、中学のとき数学のテストで中盤に出た問題に固執しすぎて、
 後半を全部白紙で出したことがあったような…。
 ていう性格だってことをいい加減もうそろそろ把握したほうがいいよなあ。


 夜は気のおけない仲間たちと飲む。
 これまた、けして普段そうは見せないけど、知らない間に
 いろいろとスキルをあげている友人(ライバル)にひそかに刺激を受ける。


 ※ 土日にいただいていたメールは、月曜に返信します。
 
 
 
 
 
 
notes
ステンレス
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 別注の仕事で、ありもののステンレスの箱をカットして、FRPとの合わせものに取り組み中。
 鉄、銅、真鍮などはこれまでどこかに使ったことはあったが、
 ステンは初めてかもしれない。
 
 梅雨時期の湿気に泣かされてばかりでも癪なので、
 白濁の半透明感がかえって相性がよいのではとの見込みをつけているのだが、果たして…




 
making
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