Tおばに感謝
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 現場帰りの金曜日の夜、手術後のTおばを見舞おうかどうか迷ったのだが、
 アトリエに戻って仕事をすることにした。
 これまで何度も危ない目にあってもしぶとく生還してきたし今回もきっと大丈夫、
 来週にでも元気な顔を見に行こうと思っていた矢先の訃報だった。
 
 小学1年生のときにひとつ年下のいとこのもっちゃんと
 人生初めての字幕実写映画に連れていってくれたのがこのおばだった。
 忘れもしないリチャード・ドナー(監督)版の『スーパーマン』。
 
 子供ながらに大興奮の映画体験で、買ってもらったパンフレットを帰ってからも
 何度も何度も見返していた。
 僕にとってはマーロン・ブランドといえばスーパーマンのお父さんで、
 ジーン・ハックマンといえばレックス・ルーサーだった。
 もちろんスーパーマン(クラーク・ケント)は今もクリストファー・リーヴ以外はありえない。

 映画からのインスピレーションは僕の大事な創作源、
 の、基礎はあるいはこのときできたのかもしれない。

 体重30キロちょっとの痩せた小柄なおばだったが、
 不思議な生命力のあるひとだった。
 明日親戚で見送ります。

 

 
 
 次回、月初めの更新は2月3日頃の予定です。

 メールの返信等少しお待たせしておりますがよろしくお願いします。




 

 
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夜間の部
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 雪ではなく雨の金曜日。
 現場作業自体は早めに片付いたがそこそこ遠方だったため移動に往復6時間。
 PM9:00、ようやくアトリエに出勤。
 夜間の部スタート。

 基本朝方だけどね。
 たまには夜中もやります。
 貴重な隙間なんで。
 この雨を味方につけた作業を。






 
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門灯再考
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 つくりが甘くて去年外れて破損してしまった岐阜・岐南ガレージの門灯カバー。
 昨年中に修理して付け直す予定が間に合わずご不便ををおかけしています。
 しかしこの仕事、どうしても納得がいっていなかったので仕様だけでなく
 デザインからつくり替えさせてもらうようにお願いした。
 というわけで再度木型を作成。
 昨日はシリコン型で今日は木型、月内完納の目標はがったがた。
 
 夕方の明るい時間もほんの少しづつですが長くなりつつありますね。

 週末は2現場も、当然隙間も制作。






 
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シリコン彫刻あるいは一撃必殺
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 今日の現場仕事は少し早く終わったうえにとても近場だったので出勤前の3時間、
 仕事あがりに3時間使えてなんとか sabot のライトカバーの発送に間に合った。

 これも前にも書いたがこんな方法誰もやらないと思うけれど、
 僕はある程度型どりしたシリコンをさらに削り出して型をつくる。
 これを勝手にシリコン彫刻と呼んでいるが、今回はさらに一回型抜きしたシリコン型に
 別の型枠をジョイントして流し込むという荒業を涼しい顔してやった。(自画自賛)
 その後に前述のシリコン彫刻。
 事件は昨日の午前この型にFRPのライニング(張り込み)作業をして硬化後中塗り・上塗りも済んで
 ある程度出来上がりのめどがたった昨日のブログ更新後午後6時過ぎにに起こった。
 型が抜けない。

 2段3段の変則技をやったので一見抜き勾配のように見えてそうではなかったのだろう。
 なんせシリコン彫刻なんで。
 で、本体を傷つけずにカッターナイフでバラバラに切り刻んでシリコン型を抜き出すという
 最終手段に打って出る。
 夜はこれに2時間。(写真右)
 まさに2度と使えない一撃必殺の型だった。
 
 送ったものがちゃんとはまらなかったら?
 もちろんふりだしにもどるだけだ。
 一撃必殺だから。


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 世の中には成形の、シリコンのプロがいるんだろうなあ。
 あほなやり方してるんだろうな、きっと。
 まあ、でも面白いこと思いついたし。






 
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自家製フレーク
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 制作中のライトカバーの細部を部分的に強度を出したかったので、
 当初ここだけポリエステル樹脂より強度のあるエポキシ樹脂を使おうと思ったのだが
 工事で使うフレーク樹脂の要領でいけるんじゃないかとふと思い立ち
 ガラス繊維を細かく切り刻んで樹脂に溶いて細かい凹み部分に使ってみた。
 独学では未経験のことをやろうとすると常に工夫するしかない。

 今月29日(金)にリニューアルオープンする sabot 豊田店 の看板の一部に使われる予定。
 が、週半ばは雪のずれ込みで現場が入ってしまいかなり多忙に。
 んー、時間がない。
 なんとか間に合わせたい。
 sabot (サボ) はオープンの時(岐阜)に看板をつくらせていただいたお店です。

 5案件同時進行中。






 
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硬化
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 昨晩からの積雪も名古屋はそこまでたいした量ではなく日中の晴れ間でほとんど溶けたのだが
 今朝仕事場に戻ったらさすがに室温が降下していて昨夕仕込んだ樹脂が固まっていなかった。
 硬化剤を多めに入れたが効果なしといったところ。
 このまま放っておこうかと思ったが今日中に削りたかったのでストーブを焚いて部屋を暖める。
 ついでに高価なシリコンを注型してああかな、こうかなと言いながら一日かけて型づくりも。
 お昼は温っかいうどんでも食おうかと近所の丸太屋に行ったら、
 とっておくつもりのギザ10をうっかり使ってしまった。(硬貨)
 ♪ 励もうよ友よ比良小学校〜(校歌)
 こんなこと書いてる暇があるなら仕事しろとまた叱られそう。
 
 
 



 
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寒空に思う
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 この週末は初秋にやいち(埼玉)で予定している3人展の打ち合わせのために再び四日市へ。

 以前にも書いたかもしれないが基本的に僕はグループ展や何人展のようなものが苦手なので
 なるべく個展だけでやりたいとは思っているのだけれど、
 今年はアトリエ展以外の予定は3つとも複数人で展示するものにたまたまなった。
 とはいえいずれもみな気心の知れた相手というのが前提としてあるので
 今からとても楽しみにしている。
 もっとも相手の力量がわかっているだけに同時に相当なプレッシャーもあるのだが…

 あとはひたすら時間との闘いか。
 自分の制作ペースからすると2か月おきというのは未曽有の殺人スケジュールである。
 今のところは今年のすべての予定を乗り切ることしかまずは頭にないので
 来年のことはまた来年考えようと思う。
 とにかくひたすら手を動かすしかないのははっきりしている。


 1年間闘える身体もそれから環境もしっかりつくっていかないとな。


 それにしてもこの寒さ、雪道での車の運転等にはくれぐれもご用心を。
 

 



 
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こころに火がついた
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 朝5時に起きてもまだ削りものもできないし暗くて張り込み作業もできないので
 朝食までの1時間半ほどを片付けの続きにあてている。
 夕方以降ははさすがに集中力が落ちてくるのでまだ続々出てくる
 ぶった切り作業にあてることにした。
 年末の段階で半分くらいは済んだと思っていたがやりにくいことはスルーしてただけだったか、
 1/3もいってなかったかもしれない。
 とにかくゴールデンの作業時間を浸食することなくこの感じでなんとか月末までに終わらないかな。

 先日『クリード チャンプを継ぐ男』を観てからというもの
 もっぱら仕事始めにロッキー4の『Heart On Fire』を聴いてから臨んでいる。
 高校時代に筋トレ用につくったカセットテープの1曲目。
 やっぱ冬はこれだな。





 
 
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今後の指針としては
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 樹脂系の材料の処分は本当にたいへんで、こうして使い切れなかった材料の残りが
 缶の底の方で勝手に固まってくれてたりするのはとてもラッキー。
 使えなくなった半液体状態のものは処分代がとても高額なのだ。
 逆に使おうと思ったら「げ、固まってた」なんてこともあるのだが…
 で、ちゃんと廃棄してもらえるように先日の片づけは使えなくなった材料を固めたり
 大きいものをひたすらぶった切ったり解体したりと制作並みの労力を費やしていたので
 1週間以上もかかってしまった。
 
 そんなこんなでリセットし切れず年明けももたもたとしている1月半ば過ぎ、
 3年以上前に受けた納品をいまだこなせていないお店の方から連絡をもらった。
 こちらから謝らねばならないところなのに別のかたちでの提案をしてもらって
 かえってありがたかった。

 まだやり残しの仕事もあるのでちゃんと線引きはできていないのが現実だが、
 この1月は久しぶりに若い(?)お店の方からも声をかけていただいたりもして
 嬉しくもあったのだが、ここから先は基本店置きはせずに初心に立ち返り
 展示中心の活動になっていきます。






 
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かたちをみつけに
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 急遽長野県まで、諏訪市美術館に行ってきた。
 昨日発送の件が間に合わないかもしれないとわかってきた時点で
「もし持参すれば諏訪にも行けるじゃないか」と頭をよぎった。
 年賀状で教えてくれた旧友の展示
『【上諏訪中学校+常田泰由】かたちをみつけて 』

 諏訪出身の彼の、地元の中学生との展示。
 彼らしいなと思ったのはかつて僕も彼の生徒みたいなものだったから。
 十何年も前、現場仕事あがりで何となく作家活動を始めたばかりの僕は
 だいぶ年下だけど自分よりはるかにしっかりしている当時愛知の芸大の院生だった彼に
 美術のことをいっぱい教えてもらった。

 東京にいる彼とちょっとここ数年会えていない。
 タイミングもあったけれど、お兄さん的には
 自分もたぶんもうちょっとちゃんとしてたいという気持ちもどこかにあったかもしれない。
 でも、久々に彼の作品をたくさん見て、何に共感していたのかとてもよくわかった気がした。
 ふいに一緒にお酒が飲みたくなった。


 諏訪湖畔の小さな美術館の佇まいも人もとても感じがよかった。
 こわかった雪の中央道もいい思い出になりそうだ。
 そう、今日はかたちをみつけに行ったのだ。






 
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