昨日の雨の木曜の続き。
その後、夜作業を再開しようとしたがいっこうに頭がはたらかない。
そういえば前回の展示始まる前からずっ−と休んでいないなあと思いつつ、
気分転換に思い切って伏見ミリオン座まで映画を観に行ってきた。
地下鉄伏見駅に着いて改札を抜けて日土地ビルの出口に向かうところで、
近くを歩いていた推定30代後半の男性のスマホが落下。
どうもすれ違いざまにサラリーマンのおじさん(推定50くらい部長風)が接触したらしく
「おい!」と呼びとめてなかなかの剣幕で絡んでいた。
部長の方は接触した覚えがないものだから、お互い睨み合って一触即発なムードに。
雨降りはやはりひとをすさんだ気持にさせるのか。
ちょっと早目に行ったのは劇場のカフェで今つくろうとしているものの整理と
翌日の作業予定とをあらためてノートに書きだしたかったから。
ひと心地ついて上映時間を待っていると、
前の回の上映が終わり出てきたお客さんの女性が
「すいません、ここに傘忘れてなかったですか?」と聞いてきた。
僕が来たときは別の方が座られていたし、なかった旨を伝えると、
カフェ内をうろうろされていたので、
「受付であずかってくれてるんじゃ」と言ってあげればよかったなと遠目で追っていると、
案の定、受付にて奥から出された傘を受け取ってみえられたのでよかったなあと。
そしたらわざわざこちらに対して「ありました」というジェスチャーで丁寧に頭を下げてくれた。
うーん、人の気持ちってほんとうにちょっとしたことでこっちにもあっちにも振れるものだなあ。
で観たのが『スポットライト 世紀のスクープ』。
ボストン・グローブ紙の取材チームがカトリック司祭による性的虐待事件を報道するまでの
顛末を描いた実話を基にしたお話し。
『大統領の陰謀』(1976) のロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマンばりに
記者たちが足で歩いて取材して事件の真相を暴いていくさまがかっこいいのだが、
主人公たちがけしてヒロイックすぎず家庭もある普通の人なのもよかった。
全編通して流れる不穏な空気感のハワード・ショアの音楽も緊張感がかきたてられた。
手持ちのサントラで言うと『羊たちの沈黙』と『セブン』の人だ。
というわけで、朝から晴天の本日、再度仕事モードに火がつき、次の展示に向けて
間に合わないかもしれないけれど、諦めかけていた作品の制作に着手した。
まあ、でもどっちつかずになったら仕方ないけど、やるだけのことはやろう。
長いな。
「たのしい辺境」29日(金)から。