ふがいないおとな

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 ギャラリーみずのそらの小峰さんに最初に声をかけていただいたのは

 2008年のクラフトフェアまつもとで。

 それから8年も経ってしまった。

 クロヌマさんが当初予定していた自分の個展枠での2人展を提案してくれなかったら

 たぶんこんな機会はもてなかったかもしれない。

 すっかり忘れていたけれどひとまわり以上年下の彼との数少ない共通の場所だった。

 

 それを思うとみずのそらでは8年越しに実現した展示、クロヌマさんとは4年越し。

 なのになにやってんだおれは?

 という状況に直面しながら過ごすここのところの毎日。

 

 逃げたい逃げたいなんてのは展示前にはいっつも思っているけれど、

 昨日ひとりでつくっている最中、ぽろっぽろ涙が出てきた。

 こんなのは初めて。

 最近では去年のいまごろもやはり自分のちからが足りなくて

 えらくもたついた仕事をしてしまってずいぶんしんどかったこともあったけれど、

 そのときですらこういうことはなかった。

 今はとにかくまだまだ手を動かすしかないからあとでまたちゃんと

 原因を探すことになるのだろうけど、

 やっぱり今回はいつもと違う引き出しを開いてやろうとしているからなんだろうなという

 気がしている。

 

 きっと傍からみたらたいした違いじゃないんだろうけど。

 

 ともあれ、いろんな意味でこんな中年のおっさんになるはずではなかったのだが…

 

 

 

 

 

 

 

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ハイパードライブ

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 せっかく近所のパロマ瑞穂スタジアムで陸上日本選手権がやっているので、

 リオの代表選考を兼ねた100M決勝ちらっとでも見に行きたいなあと思っていたのだが、

 もちろんそんな余裕なし。

 余裕がないのにこの期におよんで材料買い出しに出たカインズホームのFRPの材料売り場で

 ポリエステル樹脂の缶をさっと手に取ったところそこにいた

 愛車のホンダビートを自分で改造しようとしている見ず知らずのおじさんにつかまってしまい、

 あれやこれやと質問される。(この意欲自作欲見習うべし)

 

 アトリエに戻ってタブレットをつけたらギリギリ男子100M決勝。

 降りしきる雨の中、ケンブリッジ飛鳥の後半の加速すごかった。

 山縣との0.01秒差のゴールは見ごたえあったですね。

 

 

 来週の今日からギャラリーみずのそらにて『浮遊』始まります。

 

 自分も加速したい…

 

 

 

 

 

 

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あと1年と少し。

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 ときどき晴れ間もみせるけど梅雨らしい天気つづきますね。

 

 アトリエ、建物の改修工事もしてくれてもう少し大丈夫かなと想定していたのだけど、

 昨日お知らせがあり、下のお店の方も決断されたそうでそれによって取り壊し、

 ついに’17年秋をもってお別れしなくてはならなくなりました。

 延び延びで未開催のままのアトリエ展 vol.2 もいよいよやらねばという気持ちに。

 

 2年越しになってしまったけれど今冬から来春のどこかにかけて必ず。

 

 

 こちら何人かの方にお問い合わせいただいていますが、

 来週より始まる東京でのクロヌマタカトシさんとの展示

『浮遊』 、では時計やランプ類の出品はありませんのでご容赦ください。

 今回僕はオブジェなどで楽しみたいと思っています。

 

 

 先日、別のギャラリーの方とも話していたのだけど、

 去年1年お休みしていた展示もこの春からあえて立ち止まらないような日程で再開して、

 まだまだひとつひとつの展示が怖い。

 正直怖い。

 だけど先日の辺境のみなさん、今回のクロヌマさん、次のおふたり、

 それから理解のあるお店やギャラリーの方々に助けられながらなんとか進んでおります。

 まだまだ克服過程といってもいいのが素直な現状。

 

 次回のアトリエ展までにはちゃんとひとりでリングに上がれるように。

 その先のことはまた先のこと。

 

 

 

 

 

 

 

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透過性

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 今月半ばまでに仕上げねばならなかった仕事、

 展示後でいいですよと言ってくださって感謝。

 

 古いもので3年、待ってくださっているお客様。

 次が2年半、2年、1年半…

 こんなこと威張って書くことではないけれど、

 15年やってても、まだこんな未完成で実験的でちゃんと仕事になってるのかどうかも

 よくわからない作家のものを待っていただいてることにあらためて感謝。

 

 続けさせてくれているみなさんに感謝。

 

 あれ、こういうことを書くはずじゃなかったんだけど…

 

 

 よし、明日もやれるだけのことはやろう。

 

 

 

 

 

 

 

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FRPのこと 32 (004)

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 前回の警官につづくFRPの人形シリーズ。(昨夏撮影)

 宮城県石巻駅周辺に配置されている石ノ森章太郎の『サイボーグ009』の

 キャラクターたちの中から一番好きな004(アルベルト・ハインリヒ)。

 もちろん009までの9人全員の本名を今も言える。

 

 愛読しているガラス作家の左藤玲朗さんのブログ(業務日報)をここ3日ほど見れていなくて

 さっき読んでたら僕の名前を出してくれていて腰を抜かした。

 石巻の観慶丸本店での展示が始まっている。

 いや、いずれ自分も展示をさせていただきたいと思っているので本当はこういうときに

 下見がてら行くのが一番いいのだけど、さすがに今回は展示の狭間で厳しかった。

 

 今日の記事からリンクしてある対談ではあいかわらずためになることを言ってくれていて

 ほんとうに素晴らしい。

 

 

 昨日は四日市で集合し8月の埼玉のやいちでの3人展の打ち合わせ。

 こちらもちゃんと日程が決まったので news の項の schedule 2016 でご確認を。

 

 

 とにかくまずは東京みずのそらの『浮遊』

 毎日「やばい」が口癖。

 FRPでみんながやってないことをしたい。

 

 

 

 

 

FRP
wormhole

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 アトリエがあっという間に散らかった。

 10号室と11号室と13号室(倉庫)を結ぶバミューダトライアングルは

 ものが紛失しがちでとても危険。

 

 でも、ワームホール説をとるならばいっそ自分もリンゴのくぼみから

 最短距離に突っ込みたくなる今日このごろ。

 負のエネルギーがいっぱいでもちろん目的地はわからなくとも。

 

 

 私ごとから始まる月曜日。

 

 

 

 

 

 

 

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箱根の坂

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 大河ドラマ『真田丸』がちょうど北条攻めのくだり。
 初代早雲が築いた北条氏が滅亡へ。
 
 かれこれ3年前だと思うのだけれど、
 伊豆でのクロヌマさんの展示を見に行ったとき。
 久しぶりに本でも読みたくなって鈍行電車でゆっくり向かう旅。
 伊豆へ、その後神奈川の彼の自宅件工房に招かれていたので
 これはもう地理的に司馬遼太郎の『箱根の坂』がぴったりだと道中読み始めたら

 ものの見事に物語の中の地名と通過していく静岡の駅名とがリンク。
 それからなんといっても以前にも一度読んでるのにすっかり忘れていたのだが、
 主人公の北条早雲(伊勢新九郎)が最初木を彫る鞍づくりの職人として登場するのだ。
 これはたぶん司馬さんの創作だと思うのだけど、
 これから木彫の展示を観に行く電車の中でなかなかわくわくする偶然だったのを覚えている。

 それからもお互い打ち合わせと称して何度名古屋と神奈川を行き来しただろう。

 

 かたちはどうあれようやく最初の一歩を踏み出せそうである。
 

 もちろんそのときの旅の最後も小田原城。

 

 

 

 


 
 
 

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大事な仕事は午前中に。

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 昨日のイチローの記者会見の中で相手投手のロドニーについて

「嬉しかった。ラテン系は無茶苦茶なとこあるけど、ああいうところあるから憎めない。」

 というコメントあったのだけど、ロドニー映像で映ってなくて

 どういうリアクションしたんだろうかとても気になるんだが…

 

 今日は久しぶりにアトリエに陽が差し込みそうだったので早起きしようと少し早く寝たら 

 3時前に目が覚めてしまい、さすがにまだ暗いので上記動画を探すも見つからずという

 無駄な時間を過ごしてしまった。

 4時ころシャワーを浴びに家に戻ったあと展示前とはいえやらなくてはいけないことが

 山積みでちょっと書き物でもして整理したく朝飯がてら

 近所のマクドナルドへ行ったら会話から医大生?だろうか若い子が数人、試験前の勉強中。

 少しヨレヨレなこの男女チームはおそらく徹夜組。

 さらに5時を過ぎたらひとりまたひとりと女の子が計3人。

 この子たちはすっきりした顔でパリッとした感じなのでおそらくちゃんと寝て早起き組だろう。

 名市大の薬学部の子たちかなと思いながら、ふっ、おれも風呂入ったし(3日ぶりだが)

 すっきり組だなと思ったけどあらためて鑑みるに身なりと年齢はヨレヨレの部類。

 

 さて制作。

 晴れ間をあたえられるとやりたいことがまたかわる。

 あれもやらねば、これもやりたい。

 集中している時間はあっという間に過ぎる。

 夕方に近づくとどうしても気が急いてきて、展示の作品をイージーミス。

 クロヌマさんも悪戦苦闘中のようで、お互いの失敗を報告し合い傷を舐めあいつつ

 励まし合う。

 

 

 そんなこんなで諸々の仕事遅れがちでお待ちのみんさんたいへん申し訳ありませんが

 並行して少しずつやっております。

 

 明日はしっかり晴れて暑い一日になりそう。

 

 

 学生に負けてられるか。

 

 

 

 

 

 

  

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アトリエ機能回復
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 本日外壁工事が無事終了し足場解体とともに建築用メッシュシートが外されて
 11号室がいっきに明るくなった。


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 窓がこれで覆われていた影響はかなり大きくて晴れの日が曇りの明るさで、
 曇りの日が雨の日の明るさ、いやそれ以下だったろうか、
 とにかく終始蛍光灯をつけっぱなしで陽のひかり命の身としては
 展示の制作もかなり苦戦を強いられていた。
 ランプシェードの仕事も並行してあったのだがこちらにいたっては
 リスクを考えると結局手が出せなくてなんともすっきりしない2週間だった。

 すっきりしないといえば松本から帰ってからどうも右耳の聞こえが悪いので、
 ずっとハードスケジュールだったからなあと、ちょっと心配になって
 今日生まれて初めて(たぶん)耳鼻科なるものに行ってきた。
 聴力検査が面白かったが、やはり右耳の低音を聴く能力が落ちているようで
 少し様子をみましょうということで薬をもらってきた。
 
 そんなこんなで今月後半はかれた気持ちでぶつもりは一切ないので
 友人諸氏からのそういったお誘いには往年の志村けんばりに
「あんだって?あたしゃ、耳が遠くてねー」という返しをするのでご容赦を。
 遊ぶのはあくまで制作をとおして。

 さて明日からフルスロットル。
 と思ったら、いきなり明日は雨。

 もっともこの時期を乗り越えねばならないのは毎年のことだからね。

 夏はすぐそこ。






 
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引き出し
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 どうもやはり自分の場合こちら側とあちら側の引き出しが別々にしか開かない。

 今日は夕方からスイッチを切り替えて岐阜の店舗の看板やら照明やらの
 下見と打ち合わせに行った。
 時間がなかったので現場カーで。
 
 夜、名古屋高速の料金所のおじさんがふいに
「おはようございます」と言った。
 言った自分に気づいてとてもかわいい恥ずかしがり方と笑い方をするおじさんだったので
 こちらもついつい笑ってしまった。
 自分の中で何かが解れた。

 帰りの運転中の鼻歌はなぜかキャンディーズ。 

 イチローが3安打。

 いろいろな回路。
 でも出力はひとつ。

 蝶のように舞い、
 蟻のように働く。






 
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